特集 膵・胆管合流異常と先天性胆道拡張症
2 .疫学
石橋 広樹
1,3
,
島田 光生
2,3
,
森根 裕二
2,3
1徳島大学病院小児外科・小児内視鏡外科
2徳島大学消化器・移植外科
3日本膵・胆管合流異常研究会事務局
キーワード:
膵・胆管合流異常
,
先天性胆道拡張症
,
疫学
,
全国登録
Keyword:
膵・胆管合流異常
,
先天性胆道拡張症
,
疫学
,
全国登録
pp.355-362
発行日 2020年3月20日
Published Date 2020/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001104
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
日本膵・胆管合流異常研究会が集積した3,419 例の全国登録症例をもとに膵・胆管合流異常(PBM),先天性胆道拡張症(CBD)症例における臨床的特徴と発癌頻度について概説した.詳細不明症例を除いて,小児1,344 例(CBD1,258 例,胆管非拡張PBM 86 例),成人1,945 例(CBD 1,280 例,胆管非拡張PBM665 例)で検討した.初発症状では,頻度順に腹痛,嘔気・嘔吐,黄疸が多く,併存疾患および合併症としては肝障害,急性膵炎の順に多く,胆管穿孔も,成人より小児で高頻度であった.初診時の胆道癌合併の頻度は,小児ではまれだが,成人症例では,CBD 21.1%,PBM 胆管非拡張43.5%である.その局在では,胆管拡張の有無に関係なく,胆囊癌の合併がもっとも多かった.
Copyright © 2020, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.