特集 膵・胆管合流異常と先天性胆道拡張症
1 .診断基準
古来 貴寛
1
,
木村 康利
1
,
今村 将史
1
,
永山 稔
1
,
及能 大輔
1
,
山口 洋志
1
,
金澤 あゆみ
1
,
村上 武志
1
,
竹政 伊知朗
1
1札幌医科大学医学部消化器・総合,乳腺・内分泌外科学講座
キーワード:
膵・胆管合流異常
,
先天性胆道拡張症
,
診断基準
,
戸谷分類
Keyword:
膵・胆管合流異常
,
先天性胆道拡張症
,
診断基準
,
戸谷分類
pp.349-354
発行日 2020年3月20日
Published Date 2020/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001103
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膵・胆管合流異常や先天性胆道拡張症においては,画像診断の進歩により病態の解明が進み,診断基準を見直す必要性が生じた.改訂された「膵・胆管合流異常の診断基準2013」では,長い共通管の存在がMRCP 等の非侵襲的なモダリティのみで診断可能となった.しかし,共通管が比較的短い症例では,今もなお診断のために直接胆道造影を要する.一方,「先天性胆道拡張症の診断基準2015」における最大の変更点は,膵・胆管合流異常の合併を必須としたことで,戸谷分類Ⅰa 型,Ⅰc 型,Ⅳ‒A 型を狭義の先天性胆道拡張症と定義した.しかし,型分類や診断基準は現在も改善の余地があり,今後もさらなる病態解明に沿うこれらの策定に向けた議論を要すると考えられる.
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