特集 慢性胃炎を再考する
10.H. pylori 未感染胃癌の発生部位別特徴
吉村 大輔
1
,
吉村 理江
2
,
加藤 誠也
3
,
北川 祐介
1
,
中野 佳余子
1
,
落合 利彰
1
1済生会福岡総合病院消化器内科
2人間ドックセンターウェルネス
3済生会福岡総合病院病理診断科
キーワード:
ヘリコバクター・ピロリ未感染胃癌
,
噴門部癌
,
胃型低異型度腺癌・超高分化型腺癌
,
印環細胞癌
Keyword:
ヘリコバクター・ピロリ未感染胃癌
,
噴門部癌
,
胃型低異型度腺癌・超高分化型腺癌
,
印環細胞癌
pp.1615-1623
発行日 2019年11月20日
Published Date 2019/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000992
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Helicobacter pylori(H. pylori)感染率の低下と未感染世代の検診年齢への到達を背景に,現在スクリーニング内視鏡では未感染胃が増えている.このポストピロリ時代の胃病変としてH. pylori未感染胃癌も今後相対的増加が予想される.自験例は噴門部癌ないし食道胃接合部腺癌,体上部を中心に胃底腺領域に局在した隆起型を主体とする胃型形質の低異型度腺癌(超高分化型腺癌),胃底腺と幽門腺の境界領域に局在する褪色平坦な印環細胞癌に大別され,腺領域ごとに好発する病変の形態や組織型に特徴があることが示唆された.
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