特集 慢性胃炎を再考する
9 .除菌後胃癌の臨床的特徴
伊藤 公訓
1
,
小刀 崇弘
2
,
田中 信治
2
,
茶山 一彰
3
1広島大学病院総合内科・総合診療科
2広島大学病院内視鏡診療科
3広島大学病院消化器・代謝内科
キーワード:
ヘリコバクター・ピロリ
,
除菌後胃癌
,
発赤陥凹
,
低異型度上皮
Keyword:
ヘリコバクター・ピロリ
,
除菌後胃癌
,
発赤陥凹
,
低異型度上皮
pp.1609-1613
発行日 2019年11月20日
Published Date 2019/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000991
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本邦において,Helicobacter pylori除菌後の胃癌を診療する機会が増加している.除菌後胃癌には特徴的な組織学的・内視鏡的所見があり,診療に際してはこれらを理解することが重要である.除菌後胃癌に多い分化型胃癌では,発赤した陥凹が内視鏡検査における典型像である.除菌治療後の発赤陥凹はしばしば多発し,さらには腫瘍表層部の組織学的変化(非腫瘍上皮,低異型度上皮の出現)により,白色光観察のみでは質的診断が困難なことがある.画像強調拡大観察を併用することで,その診断能は向上する.
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