連載 内視鏡の読み方
NBIによる大腸腫瘍・非腫瘍の内視鏡診断―典型例と困難例
吉田 直久
1
,
内藤 裕二
1
,
村上 貴彬
1
,
岸本 光夫
2
,
伊藤 義人
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学
2京都府立医科大学附属病院病院病理部
キーワード:
NBI
,
大腸ポリープ
,
内視鏡診断
Keyword:
NBI
,
大腸ポリープ
,
内視鏡診断
pp.1408-1415
発行日 2017年8月20日
Published Date 2017/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000111
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はじめに 大腸ポリープに関する腫瘍・非腫瘍の内視鏡診断は非常に重要である.昨今のcold polypectomyの普及により診断時に引き続き治療が行われることも多く,その場での確実な治療適応病変の選別が望まれる.白色光での非拡大観察の診断能は70%程度といわれており,一方でNarrow Band Imaging(NBI)やFlexible spectralImaging Color Enhancement (FICE)などによる非拡大観察では90%程度にまで上昇することが報告されている1)〜3).また拡大観察を併用してNBI やBlue LASER Imaging(BLI)などを用いれば,正診率は95%程度に向上するとされる3)〜6).癌化の可能性のあるポリープとしてはadenoma およびsessile serrated adenoma/polyp(SSA/P)が挙げられるが,本稿ではNBI によるそれらの内視鏡診断を中心に詳説する.
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