連載 検査値の読み方
エンテカビル投与中にブレークスルーをきたしたB型慢性肝炎の1例
光井 洋
1
,
橋本 直明
1
1東京逓信病院消化器科
キーワード:
B 型慢性肝炎
,
核酸アナログ
,
耐性変異
,
エンテカビル
Keyword:
B 型慢性肝炎
,
核酸アナログ
,
耐性変異
,
エンテカビル
pp.1403-1407
発行日 2017年8月20日
Published Date 2017/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000110
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はじめに B 型慢性肝炎の治療において,核酸アナログ〔nucleos(t)ide analog;NA〕は重要な役割をもっており,ガイドライン参考URL 1)においても,インターフェロンと並んで主要な治療手段に挙げられている.現在,初回の導入に使用されるNA は,おもにエンテカビル(ETV)とテノホビル(TDF)の2 剤であり,これらは以前使われたラミブジン(LAM)と比べて,ウイルスが耐性変異を獲得する率が大幅に低下している.しかし,一度耐性変異が出現すると,他の薬剤の併用や薬剤変更が必要になる場合がある.われわれはETV を導入した患者において,耐性変異獲得によるブレークスルー肝炎をきたした症例を経験した.
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