連載 内視鏡の読み方
NBI による大腸T1b 癌の内視鏡診断― 典型例と困難例
吉田 直久
1
,
内藤 裕二
1
,
小木曽 聖
1
,
岸本 光夫
2
,
伊藤 義人
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学
2京都府立医科大学附属病院病院病理部
キーワード:
NBI
,
早期大腸癌
,
内視鏡診断
Keyword:
NBI
,
早期大腸癌
,
内視鏡診断
pp.1166-1172
発行日 2017年6月20日
Published Date 2017/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000066
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに 大腸腫瘍の診断には,通常光内視鏡観察が世界的にもっとも一般的に行われている.本邦ではさらなる精密診断としての色素散布によるpit pattern 観察が普及しており1),2),それらの内視鏡診断に応じて経過観察,内視鏡治療および外科切除が選択されている.昨今登場したNarrow Band Imaging(NBI)およびBlueLASER Imaging(BLI)は色素散布が不要であり,それらを用いることで腫瘍・非腫瘍の鑑別,T1b 癌の鑑別を高い精度で行うことができる3)〜6).しかしながら,分類が複数あったり,所見が複雑であるなどの理由から十分に普及しているとはいえない.本稿では,NBI による内視鏡診断をT1b 癌の鑑別を中心に詳説する.
Copyright © 2017, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.