特集 高齢透析患者の栄養管理
[総論]2.高齢維持透析患者の栄養状態の現状と課題
神田 英一郎
1
1 川崎医科大学医学部
キーワード:
高齢者
,
透析
,
低栄養
,
ガイドライン
Keyword:
高齢者
,
透析
,
低栄養
,
ガイドライン
pp.1609-1616
発行日 2020年12月10日
Published Date 2020/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001554
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高齢透析患者は増加傾向にある.高齢透析患者は低栄養になりやすく,低アルブミン血症は約70%いると推定され,低栄養は生命予後を悪化させる.日本透析医学会のガイドラインでは,推奨されている栄養摂取量の遵守により骨格筋量が維持されることが述べられているが,年齢にかかわらず半数以上の透析患者はたんぱく質摂取量が少ない傾向がある.患者の栄養状態の現状把握のため,栄養状態や食事摂取の定期的なモニタリングが必要である.また,高齢透析患者には認知症や身体機能の低下が合併しやすく,透析の継続に影響する.各患者の病状・栄養状態・社会状態に合わせたトータルケアの一環としての食事指導が,今後の課題である.
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