高齢透析患者に対する個別化した医療と介護
高齢透析患者の疫学と課題
中井 滋
1
1藤田保健衛生大学 医療科学部臨床工学科
キーワード:
血液透析
,
腎硬化症
,
腎不全-慢性
,
生存率
,
認知症
,
糖尿病性腎症
,
日常生活活動
,
予後
,
高齢者
,
年齢因子
,
糸球体腎炎-慢性
Keyword:
Age Factors
,
Activities of Daily Living
,
Aged
,
Dementia
,
Diabetic Nephropathies
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Nephrosclerosis
,
Prognosis
,
Survival Rate
pp.1205-1211
発行日 2014年9月10日
Published Date 2014/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015004431
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日本透析医学会統計調査資料に基づいて,わが国の高齢透析患者の疫学について概括した.2012年末,透析人口における65歳以上の占める割合は59.8%である.この割合は今後も増加し続けると考えられている.わが国の透析人口の平均余命は性別や年齢によらず,わが国の一般人口の約半分である.腎不全原疾患の違いによる生存率の差は高齢透析患者では小さい.心不全,感染症,そして悪液質による死亡は高齢者に多く,逆に脳血管障害やカリウム中毒による死亡は高齢者で少ない.透析人口の認知症合併率は60歳以上で急増する.高齢になるに従って活動度の低い患者が増大する.
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