特集 いざ実践!透析患者の栄養管理
2.腹膜透析患者における食と栄養の現況と課題
湯浅 千晶
1
,
小島 茂樹
1
,
櫻田 勉
1
1聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科
キーワード:
腹膜透析
,
低栄養
,
PEW
,
栄養管理
Keyword:
腹膜透析
,
低栄養
,
PEW
,
栄養管理
pp.1479-1486
発行日 2024年11月10日
Published Date 2024/11/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003204
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
透析患者は腎不全に伴うさまざまな要因から低栄養に陥りやすいが,腹膜透析(PD)では体液過剰や消化器症状を伴うことが多く,透析液の貯留による糖負荷や蛋白喪失といったPDに特有の低栄養リスクを伴う.低栄養は生命予後やQOLを悪化させるため,予防および早期介入が重要である.PD患者は十分な栄養摂取が推奨されるが,約半数が総エネルギーやたんぱく質の摂取目標量を下回っている.栄養状態の改善のためには,長期的な視点をもちつつ,多職種が連携して,栄養状態の把握や食事摂取状況の確認,適切な栄養指導,透析効率の調整などを行う必要がある.さらに,今後は高齢PD患者の増加が予想されるため,身体面や社会面への介入も考慮していかなければならない.
Copyright © 2024, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.