投稿論文 症例
アトピー性皮膚炎が発症に関与したと考えられる化膿性屈筋腱腱鞘炎の1例
前山 俊史
1
,
三浦 孝行
,
鳥谷部 荘八
1国立病院機構仙台医療センター 形成外科手外科・東北ハンドサージャリーセンター
キーワード:
Minocycline
,
腱鞘炎
,
MRI
,
デブリードマン
,
皮膚炎-アトピー性
,
連鎖球菌感染症
,
緊急手術
,
細菌培養
,
Tazobactam-Piperacillin
,
Streptococcus dysgalactiae
,
屈筋腱損傷
Keyword:
Streptococcal Infections
,
Tenosynovitis
,
Minocycline
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Piperacillin, Tazobactam Drug Combination
,
Dermatitis, Atopic
,
Debridement
pp.736-741
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2022224312
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23歳男性。左小指の疼痛と腫脹を主訴に前医を受診し、MRIにて化膿性屈筋腱腱鞘炎を指摘され、手術目的に当科へ紹介された。入院後は抗菌薬を投与し、緊急デブリードマンが行われ、手術は創内の持続洗浄後、抗菌薬の投与を継続した。培養結果からG群溶血性連鎖球菌による化膿性屈筋腱腱鞘炎と診断され、術後3日よりリハビリテーションが開始された。術後6ヵ月経過で関節可動域制限や感染の再燃なく、良好に経過している。尚、本症例はアトピー性皮膚炎の既往があり、アトピー性皮膚炎が化膿性屈筋腱腱鞘炎の発症に関与した可能性が示唆された。
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