発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011306550
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24歳男。脳動静脈奇形に対する塞栓術、その2日後に開頭脳動静脈奇形病巣摘出術を受け、術当日~10日後までステロイドを投与されていた。術後16日より発熱と左股関節痛が出現し、血液検査でWBCとCRPの高値を認め、MRIでは左股関節に関節液貯留を認めた。化膿性股関節炎を疑い関節穿刺を行ったところ、黄色混濁の関節液を認め、培養の結果、緑膿菌が同定されたため化膿性股関節炎と診断した。デブリドマンを行い症状は軽快したが、再度発熱、股関節痛が出現し、更に洗浄およびデブリドマンを2回行った。左股関節痛は徐々に軽快したが、右股関節は屈曲拘縮が進んだため介達牽引を開始した。感染は制御されたが、両側股関節裂隙の狭小化は進行し、初回手術から7ヵ月後の現在、左股関節の可動域は良好であるが、右股関節は強直の状態である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011