原著
直近4年間に当院で診断した卵巣癌のうち,血栓症合併症例における抗凝固療法の検討
多賀 敦子
1
,
多賀 悠希子
1
,
大西 佑実
1
,
石田 憲太郎
1
,
中村 彩加
1
,
星本 泰文
1
,
金 共子
1
,
藤田 浩平
1
A. Taga
1
,
Y. Taga
1
,
Y. Oonishi
1
,
K. Ishida
1
,
A. Nakamura
1
,
Y. Hoshimoto
1
,
T. Kin
1
,
K. Fujita
1
1大津赤十字病院産婦人科
pp.757-762
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003028
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卵巣癌は血栓症リスクが高いが,血栓治療に直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)が有用な可能性がある。今回,直近4年間に当院で卵巣癌と診断した54例について,血栓症の有無,血栓症の治療法等について診療録を用いて後方視的に調査した。血栓症合併卵巣癌は14例(26%)あり,その内訳は深部静脈血栓症9例,肺塞栓症6例,脳梗塞3例(重複あり)であった。静脈血栓はDOACで治療効果を認めていた。血栓症合併卵巣癌には,DOACも治療選択肢となると考えられた。
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