特集 産婦人科医が知っておくべき新生児マススクリーニング
各論
10.ファブリー病
小林 正久
1
M. Kobayashi
1
1東京慈恵会医科大学小児科学講座(准教授)
pp.723-727
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003020
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ファブリー病は発症から診断まで12~16年要すると報告されており,治療開始が遅れることがあることから,わが国では新生児スクリーニング(NBS)新規対象疾患として検討されており,ファブリー病のNBSが有償で全国的に普及しつつある。ファブリー病では早期治療介入が有効だが,他のNBS対象疾患と異なり,進行は緩徐であり,知的障害,運動発達障害を発症しない,NBSで発見される患者の多くが遅発型(成人発症型)である,等の問題点がある。公費化については社会的合意がなく,今後の検討課題である。
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