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第1土曜特集 二次性心筋症──Present and Future
肥大を主徴とする二次性心筋症
ファブリー病
-――病態,診断,治療
Fabry disease
――Pathophysiology, diagnosis and treatment
本郷 賢一
1
Kenichi HONGO
1
1東京慈恵会医科大学循環器内科
キーワード:
α-ガラクトシダーゼA(GLA)
,
GLA遺伝子
,
X染色体関連遺伝
,
酵素補充療法
,
薬理学的シャペロン療法
Keyword:
α-ガラクトシダーゼA(GLA)
,
GLA遺伝子
,
X染色体関連遺伝
,
酵素補充療法
,
薬理学的シャペロン療法
pp.358-364
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27705358
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心肥大の鑑別において,ファブリー病の存在が注目を集めている.これは,肥大型心筋症の症例にこれまで考えられていたよりも高率にファブリー病が潜んでいることが報告されてきたことと,早期診断・早期治療により劇的に病勢の進行が抑えられ,予後の改善も期待されることによる.ファブリー病は,まずその可能性を疑うことが必要となるが,診断に至るにはそのプロセスが重要となってくる.本稿では,ファブリー病を疑う臨床所見や心病変の特徴につき概説し,診断法については『ファブリー病診療ガイドライン2020』に沿って記載する.治療法については,現時点で使用可能な酵素補充療法と薬理学的シャペロン療法について,それぞれの特徴と利点・欠点を比較し,適応についても提示する.加えて,臨床使用が目前となっている基質合成阻害療法と遺伝子治療についても紹介する.
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