特集 産婦人科医が知っておくべき新生児マススクリーニング
総論
1.新生児マススクリーニングの概要―歴史と今後の展望―
澤田 貴彰
1
,
中村 公俊
2
T. Sawada
1
,
K. Nakamura
2
1熊本大学病院遺伝診療センター
2同 大学院生命科学研究部小児科学講座
pp.637-642
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003003
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新生児スクリーニングは先天性代謝異常症などを生後早期に発見して,発症前に治療介入することを目的としたシステムである。1960年代に乾燥ろ紙血を用いたフェニルケトン尿症の新生児スクリーニングが開発されて以降,検査法の発展によりその対象疾患は拡大している。特に2000年代に始まったタンデムマス法の導入により,検査対象となる先天代謝異常症は大幅に増加した。また,新たな治療法や検査方法の出現により,その対象疾患は先天代謝異常症以外にも拡大している。
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