特集 AYA世代の女性ヘルスケア―対応と実際―
Ⅸ.性別不合・性別違和・性同一性障害
2.産婦人科における対応
中塚 幹也
1
M. Nakatsuka
1
1岡山大学学術研究院保健学域,岡山大学ジェンダークリニック,岡山大学病院リプロダクションセンター
pp.1204-1208
発行日 2022年9月30日
Published Date 2022/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002313
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産婦人科医は,ジェンダークリニックにおけるチーム診療のなかで,成人の性別不合当事者への性ホルモン療法,思春期の性別違和感をもつ子どもへの二次性徴抑制療法などを行う。また,性別適合手術として,トランス男性への子宮・卵巣の切除を行うとともに,必要であれば,戸籍の性別変更のために家庭裁判所への診断書を作成する。
身体的治療に伴う生殖腺への影響,日本における家族形成の現状について説明するとともに,場合によっては第三者の生殖医療にも関与する可能性がある。さらに,学校における性教育のなかでは性の多様性について,またライフプラン教育のなかでは性的マイノリティ当事者の家族形成について話す役割も担っている。
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