症例
生殖補助医療にて妊娠,生児を得たリベド血管症の1例
角南 華子
1
,
小谷 早葉子
1
,
長谷川 徹
1
,
酒本 あい
1
,
鎌田 泰彦
1
,
中塚 幹也
2
,
平松 祐司
3
,
増山 寿
1
H. Sunami
1
,
S. Kotani
1
,
T. Hasegawa
1
,
A. Sakamoto
1
,
Y. Kamata
1
,
M. Nakatsuka
2
,
Y. Hiramatsu
3
,
H. Masuyama
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科産科・婦人科
2同 保健学研究科
3岡山市立総合医療センター
pp.585-589
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000445
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リベド血管症は下肢を中心に疼痛を伴う網状斑を生じ,潰瘍を形成する原因不明の疾患である。その病態には血栓形成による血行障害との関連が示唆されている。今回,リベド血管症で治療中の症例に生殖補助医療を行い,妊娠および生児を得た1例を経験した。症例は36歳女性,未経妊。28歳時にリベド血管症の診断を受け,治療開始された。生殖補助医療を希望して当院紹介となる。採卵後に卵巣過剰刺激症候群を発症し,入院加療を要したが,ホルモン補充周期の凍結融解胚移植で妊娠成立した。リベド血管症に対する治療を継続したことで,臨床症状が増悪することなく順調な妊娠経過をたどり,生児を得た。リベド血管症と妊娠,分娩についての報告例はいまだ少なく,今後の症例の蓄積が望まれる。
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