特集 ご存じですか? 産婦人科領域で話題の薬物療法
7.子宮頸癌に対する血管新生阻害薬
-―アバスチン―
小田嶋 俊
1
,
矢内原 臨
1
,
岡本 愛光
1
S. Odajima
1
,
N. Yanaihara
1
,
A. Okamoto
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科学講座
pp.397-404
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000820
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2016年5月よりわが国で子宮頸癌に対する初の分子標的薬としてベバシズマブ(商品名:アバスチン)が保険承認され,進行・再発子宮頸癌に対して広く使用されている。化学療法とベバシズマブの併用療法は,GOG240試験において全生存期間,無増悪生存期間の延長を認めたが,ほかの癌腫よりも消化管瘻孔・穿孔,血栓塞栓症の頻度が高い。現在,海外やわが国において,ベバシズマブを使用した臨床試験が進行中である。本稿では過去の臨床試験の結果を基に,子宮頸癌のベバシズマブ使用に関して解説を行い,さらに現在進行中の臨床試験を解説する。
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