特集 専門医はもういらない? せまりくるAI時代
3.検査データによる卵巣腫瘍の診断
田畑 潤哉
1
,
矢内原 臨
1
,
岡本 愛光
1
J. Tabata
1
,
N. Yanaihara
1
,
A. Okamoto
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科学講座
pp.443-449
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001265
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上皮性卵巣癌(EOC)は,臨床病理学的に複雑な表現型に分類される。さらに初回手術前の正確な診断が困難であることから,症例の層別化による個別化医療の導入は依然として不十分である。われわれの行った人工知能(AI)技術を用いた血液検査データによるEOCの術前予測アルゴリズムは,表現型推定で一定の精度を認め,予後に応じた症例層別化に貢献する可能性を示した。婦人科悪性腫瘍領域でのAI研究は世界中で急速に進展しており,AI技術の臨床応用実現が,EOCなど婦人科腫瘍の個別化医療の構築に寄与することが期待される。
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