特集 ご存じですか? 産婦人科領域で話題の薬物療法
6.卵巣がんに対するPARP阻害薬
-―オラパリブを中心に―
関根 正幸
1
,
榎本 隆之
1
M. Sekine
1
,
T. Enomoto
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科産科婦人科学教室
pp.391-396
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000819
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BRCA遺伝子などの機能喪失により引き起こされる「相同組換え修復異常」の臨床的サロゲートマーカーとしての「プラチナ感受性」再発卵巣癌を対象に,オラパリブ維持療法が臨床現場で広く使用され始めた。血管新生阻害薬あるいは免疫チェックポイント阻害薬との併用では,DNA損傷,低酸素環境,免疫チェックポイント関連分子の発現が関与し,その相乗効果を期待した多くの臨床試験が進行している。今後,BRCA変異を有する進行卵巣癌1次治療後の維持療法としての適応が追加承認される可能性が高いと考えられている。
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