オピニオン
転倒・転落防止に関する質問調査
-――医師と看護師の比較
河上 千尋
1,2
,
小川 哲
1
,
山中 延子
3
,
芦田 明
4
1済生会吹田病院小児科
2済生会茨木病院小児科
3済生会吹田病院看護部
4大阪医科薬科大学小児科
キーワード:
転倒・転落
,
意識調査
,
関係性
,
立ち位置
Keyword:
転倒・転落
,
意識調査
,
関係性
,
立ち位置
pp.535-539
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002162
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小児科医師10名(Dr群)と小児病棟看護師36名(Ns群)に質問調査を行い,転倒・転落(転倒)防止に関する考え方を比較した.Dr群はNs群にくらべ転倒に関連したインシデントレポートの作成経験が少なく(Dr群1.2±0.2,Ns群2.0±1.1,p=0.02),「患者として転倒を減らしてほしい」回答点数(点数)が低かった(Dr群3.4±0.3,Ns群3.8±0.2,p=0.02).Dr群は転倒を「個人として減らしたい」と「病院として減らしていける」の点数間で相関が強く(R=0.79,p=0.007),Ns群は転倒を「個人として減らしたい」と「患者として減らしてほしい」の点数間で相関が強かった(R=0.77,p<0.001).転倒防止への思いには両者で違いがあり,違いには両者の立ち位置の違いがかかわることが示唆された.
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