おさえておきたい転倒・転落予防の基本知識と現場での応用
6.転倒・転落の主な原因と対策:⑤ 排泄障害
笠井 健司
1,2
,
下地 尚
2
,
小澤 里恵
1
,
宮越 浩一
1,2
1亀田総合病院リハビリテーション科
2亀田リハビリテーション病院
キーワード:
転倒・転落
,
排泄障害
,
リスクスクリーニング
,
システム構築
,
医療の質
Keyword:
転倒・転落
,
排泄障害
,
リスクスクリーニング
,
システム構築
,
医療の質
pp.313-317
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr034030313
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近年,高齢化により併存疾患をもつ患者が増えており,リハビリテーション治療のみならず,併存疾患に対しても適切なリスク管理を行うことが求められている.リハビリテーション診療の対象となる患者の併存疾患は多岐にわたるが,中でも排泄障害は転倒・転落と深く関連することが知られている.わが国では,これまで排泄障害に対する治療は泌尿器科医,看護師のみに委ねられることが多かった.しかし,2016年に「排尿自立指導料」が新設され,理学療法士・作業療法士を含めた排尿ケアチームによる包括的治療の重要性が強調される等,排泄障害に対する治療とリハビリテーション診療の関係性が深まっている.こうした背景のもと,本稿では排泄障害と転倒・転落の関連,および転倒・転落のリスク管理について解説する.

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