Japanese
English
特集 回復期リハビリテーション医療を推進するチームアプローチ
転倒予防
Fall prevention
松浦 大輔
1
,
北村 新
1
,
近藤 輝
1
Daisuke Matsuura
1
,
Shin Kitamura
1
,
Hikaru Kondo
1
1藤田医科大学医学部リハビリテーション医学講座
1Rehabilitation Complex, Fujita Health University
キーワード:
転倒・転落
,
身体抑制
,
回復期リハビリテーション病棟
,
IoTデバイス
,
安全懸架装置
Keyword:
転倒・転落
,
身体抑制
,
回復期リハビリテーション病棟
,
IoTデバイス
,
安全懸架装置
pp.465-472
発行日 2024年5月10日
Published Date 2024/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552203108
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はじめに
回復期リハビリテーション病棟は,集中的なリハビリテーションの提供と日常生活動作(activities of daily living:ADL)の自立・在宅復帰支援に特化した特徴ある病棟である.リハビリテーションの過程では,身体動作能力や自立度が向上する中で,患者の心理的変化や環境要因など複数の因子が複雑に関与し合い,転倒は発生する.スクリーニングとしての転倒・転落アセスメントや,単純なバランスや歩行能力の評価では効果に限界がある.リハビリテーションや転倒に至る過程を踏まえ,効果的な観察・評価を多職種で行い,最適な転倒予防対策を講じられるシステムが理想的である.また,転倒行動を検出するInternet of Things(IoT)デバイスや,歩行中の安全を担保する懸架装置は,患者・スタッフ双方にとって,安全な療養環境の構築に効果をもたらす可能性がある.
本稿では,回復期リハビリテーション病棟での転倒の実態やチームによる予防対策について,藤田医科大学病院(以下,当院)での取り組みをまじえて論じる.
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