綜説
神経発達症とゲノム医療
山本 俊至
1,2
1東京女子医科大学大学院医学研究科先端生命医科学系専攻遺伝子医学分野
2東京女子医科大学遺伝子医療センターゲノム診療科
キーワード:
マイクロアレイ染色体
,
エクソーム解析
,
ゲノムコピー数多型
,
モザイク変化
,
未診断疾患イニシアチブ
Keyword:
マイクロアレイ染色体
,
エクソーム解析
,
ゲノムコピー数多型
,
モザイク変化
,
未診断疾患イニシアチブ
pp.1545-1554
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001982
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神経発達症は知的障害,発達遅滞,コミュニケーション障害,自閉スペクトラム症,注意欠陥多動性障害などの広範な症候を含む概念として定義され,中枢神経のシナプス機能における何らかの障害が原因と考えられている.ゲノム解析技術の進歩により,実に多くの微細なゲノムコピー数変化や単一遺伝子の変化によって引き起こされていることがわかってきた.現在の診断率は40%程度であり,診断には限界がある.ただ,診断が確定することはdiagnostic odysseyに終止符を打つこととなり,より客観的・科学的評価,医学的病態理解,さらに将来の治療法開発につながるものと考える.
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