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連載 いま知っておきたい最新の臨床検査――身近な疾患を先端技術で診断・Vol.16
先天異常疾患における遺伝学的検査
Progress of Genetic testing for birth defects
清水 健司
1
Kenji SHIMIZU
1
1静岡県立こども病院遺伝染色体科
キーワード:
マイクロアレイ染色体検査
,
遺伝子パネル解析
,
エクソーム解析
,
NIPT
Keyword:
マイクロアレイ染色体検査
,
遺伝子パネル解析
,
エクソーム解析
,
NIPT
pp.986-994
発行日 2021年9月11日
Published Date 2021/9/11
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27811986
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◎先天異常疾患における遺伝学的検査の実臨床への応用が急速に進展するなか,解析機器が薬事承認され保険収載の準備が進みはじめたマイクロアレイ染色体検査,保険診療のブレイクスルーとして対象疾患が拡大してきた遺伝子パネル検査,希少疾患プロジェクト(IRUD)として新たな遺伝性疾患の同定や難病対策との連携に寄与してきたエクソーム検査,精度の高い非確定的出生前遺伝学的検査として急速に認知・拡大してきたNIPT検査,これら臨床場面に即して分類された4種類の遺伝学的検査はどれも近年の実臨床において強いインパクトを有しているが,次世代シークエンスを中心とした解析手法による網羅性や解像度,処理能力の向上に起因する部分が少なくない.一方で,コピー数異常やバリアントの病原性解釈や二次的所見の取り扱い,倫理社会的側面など,今後の成熟した遺伝医療に向けて取り組むべき課題も内包している.
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