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特集 わが国の若手による統合失調症研究最前線
統合失調症のゲノム解析と病態解析
Genomic and Pathophysiological Studies of Schizophrenia
久島 周
1,2
Itaru Kushima
1,2
1名古屋大学医学部附属病院ゲノム医療センター
2名古屋大学大学院医学系研究科精神医学分野
1Medical Genomics Center, Nagoya University Hospital, Aichi, Japan
2Department of Psychiatry, Nagoya University Graduate School of Medicine
キーワード:
統合失調症
,
schizophrenia
,
ゲノム
,
genome
,
コピー数バリアント
,
copy number variant
,
de novoバリアント
,
de novo variant
,
エクソーム解析
,
exome analysis
Keyword:
統合失調症
,
schizophrenia
,
ゲノム
,
genome
,
コピー数バリアント
,
copy number variant
,
de novoバリアント
,
de novo variant
,
エクソーム解析
,
exome analysis
pp.395-401
発行日 2023年4月15日
Published Date 2023/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206885
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抄録
統合失調症のゲノム解析から,頻度がまれで発症に強い影響をもつバリアントが見つかってきている。たとえば,22q11.2欠失や3q29欠失などのゲノムコピー数バリアント(CNV)は発症リスクを数十倍に上げることが報告されている。2021年に保険適用になったアレイCGHにより臨床現場でもこういったCNVを検査することも可能となった。また,大規模なエクソーム解析によるde novoバリアント(新生突然変異)の同定から,新規のリスク遺伝子が見つかりつつある。一方で,リスクバリアントに基づいた病態研究として,患者iPS細胞,死後脳,モデルマウスを用いた解析も進められている。本稿では,筆者らが進めている22q11.2欠失の解析について,最近の病態研究の進展を紹介する。
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