特集 小児消化器疾患―最近の話題
4.炎症性腸疾患に対する生物学的製剤
時田 万英
1
1順天堂大学小児科
キーワード:
炎症性腸疾患
,
生物学的製剤
,
小児潰瘍性大腸炎
,
小児Crohn病
Keyword:
炎症性腸疾患
,
生物学的製剤
,
小児潰瘍性大腸炎
,
小児Crohn病
pp.133-140
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001187
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近年,成人の炎症性腸疾患において新たな抗生物学的製剤が保険適用となってきている.2017年には小児期発症の炎症性腸疾患患者が増加しているなかで,インフリキシマブが6歳以上の小児患者において保険承認となった.それに伴い,既存の治療でコントロール困難な患者に抗TNFα製剤が導入される例が増加した結果,病勢の寛解・維持やステロイド離脱に貢献している.今後,他の生物学的製剤も小児においても保険適用となることが予想され,投与方法や副作用,患者のQOLなどを考慮した生物学的製剤の選択が重要となる.そのため,小児炎症性腸疾患の病態や治療に精通した医師と相談しながら治療を行うことが望ましい.
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