特集 副鼻腔炎診療は変わったか?
副鼻腔炎治療の変遷
生物学的製剤
吉川 衛
1
Mamoru Yoshikawa
1
1東邦大学医療センター大橋病院耳鼻咽喉科学講座
キーワード:
慢性副鼻腔炎
,
生物学的製剤
,
2型炎症
Keyword:
慢性副鼻腔炎
,
生物学的製剤
,
2型炎症
pp.138-142
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000458
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
本特集名である「副鼻腔炎診療は変わったか?」という問いに対して,その変化に最も影響を及ぼした治療選択肢が生物学的製剤ではないだろうか。2020年3月に,「既存治療で効果不十分な鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎」に対してデュピルマブ(デュピクセント®)の投与が保険適用となり,難治例に対する治療の選択肢が増えた。その適正使用については十分な考慮が必要だが,副鼻腔炎診療を変える薬剤であることは間違いない。ただその一方で,生物学的製剤が副鼻腔炎診療においてそこまで大きな役割を担っているのかという疑問も残る。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.