特集 小児腎・泌尿器疾患update
6.リツキシマブ治療
浅野 貴子
1
1防衛医科大学校病院小児科
キーワード:
難治性ネフローゼ症候群
,
リツキシマブ
,
ステロイド
,
免疫抑制薬
,
B細胞
Keyword:
難治性ネフローゼ症候群
,
リツキシマブ
,
ステロイド
,
免疫抑制薬
,
B細胞
pp.1419-1424
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000600
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
リツキシマブは,B細胞表面に発現する分化抗原CD20に対するモノクローナル抗体で,CD20陽性のB細胞を特異的に傷害する分子標的薬である.リツキシマブは,小児の特発性ネフローゼ症候群の2~3割を占める難治性の頻回再発型・ステロイド依存性ネフローゼ症候群の再発予防に有効であるが,その効果はB細胞依存性である.長期に寛解を維持するためには,リツキシマブ投与後に免疫抑制薬の維持療法を行う方法やリツキシマブを反復投与する方法が有効とされるが,至適投与方法はまだ確立されていない.重篤な副作用も報告されていることから,慎重に適応を判断し,安全に使用することが大切である.
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.