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特集 骨折治療の現在地を知る!
Ⅳ.治療指針・治療戦略
鎖骨骨折に対する最新の治療指針・治療戦略
Treatment strategies for midshaft clavicle fractures
島村 安則
1
Yasunori SHIMAMURA
1
1社会医療法人 光生病院,整形外科
キーワード:
Clavicle fracture
,
ORIF
,
Minimally invasive plate osteosynthesis(MIPO)
Keyword:
Clavicle fracture
,
ORIF
,
Minimally invasive plate osteosynthesis(MIPO)
pp.493-501
発行日 2024年4月30日
Published Date 2024/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002961
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鎖骨骨折は日常診療で比較的頻繁に遭遇する骨折である。骨癒合も得られやすく,かつては保存治療が主流であったが,要する身体抑制期間や変形癒合などによる患者満足度が低いことが明らかになり,現在は手術治療が選択されることが多くなってきた。手術方法は主に髄内固定法,プレート固定法に大別され,美容的観点からは髄内固定法が優先されるが,やや初期固定性が劣るため術後にケアが必要である。一方でアナトミカルロッキングプレートは強固な初期固定性が得られるため,近年頻用される傾向にあるプレート固定法であるが,やはり大きな展開が必要であり,鎖骨上神経傷害の問題もあるため手術には注意を要する。術前準備や手術手技に慣れを要するが,両者の中間的な位置づけ,すなわち侵襲は小さく比較的強固な初期固定性を得られるMIPOも一つの治療オプションに入れておきたい。
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