肩関節・肩甲帯部疾患 病態・診断・治療の現状 治療 保存的治療と手術的治療の現状
骨折と脱臼 鎖骨骨折 鎖骨骨幹部骨折に対するプレート固定法 前下方プレート法、minimally invasive plate osteosynthesis法
島村 安則
1
,
野田 知之
,
中原 龍一
,
雑賀 建多
,
西山 武
,
尾崎 敏文
1岡山大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
内固定法
,
骨板
,
最小侵襲手術
,
鎖骨骨折
Keyword:
Bone Plates
,
Fracture Fixation, Internal
,
Radiography
,
Range of Motion, Articular
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
pp.71-75
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011097692
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2007年より鎖骨骨幹部骨折に対してプレート固定による手術的治療を行った症例は42例であった。そのうち、初期の32例に対してはanteroinferior plating法(AP法)を、2009年からの10例は、AP法を応用したminimally invasive plate osteosynthesis法(MIPO法)を施行した。AP法、MIPO法ともに全例において骨癒合が得られ、JOAスコア、DASHスコアともに良好な改善が得られた。MIPO法はAP法に比較して、早期に疼痛の軽減が得られている印象であった。AP法は従来の手術法に比べて早期に社会復帰が可能となる有用な方法であるが、さらにMIPO法はAP法のメリットに加えて整容面や骨折部の血流温存といった面でも有利であり、手術・保存的治療双方のメリットを併せ持つ優れた治療法であると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010