Japanese
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経験
骨折手術における質指標の有用性の検討
Evaluation of quality indicator of fracture repair
小久保 吉恭
1
,
浅井 秀明
1
,
山崎 隆志
1
Yoshiyasu KOKUBO
1
1武蔵野赤十字病院,整形外科
キーワード:
Quality indicator(QI)
,
Orthopaedic surgery
,
Fracture
Keyword:
Quality indicator(QI)
,
Orthopaedic surgery
,
Fracture
pp.1415-1420
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001070
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要旨:骨折手術における,初回から31日以内の再手術の発生率を質指標(QI)として設定した。2016年の診療実績では鎖骨遠位端骨折において不具合症例が多く発生していることが,QIの算出から判明した。当院ではインシデントの基準は診療科ごとに明確化されており,予定外の再手術はインシデントレポート(IR)の提出症例に該当する。2016年に施行した鎖骨遠位端骨折手術21例の後ろ向き調査では,再手術は4例あったがIR提出は2例であった。IRは自主的な報告制度であり,全例報告されているかを管理するシステムが構築されていない。一方でQIは医事課情報から算出されるので有害事象の発生率を客観的に表示しうる。QIを検討することで従来のIRでは評価できなかった有害事象の発生率が明らかになった。IRは注意喚起材料であったが,QIは医療の質を示す客観的かつ定量的な指標の一つとなり得ると考えられた。
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