Japanese
English
臨床
膝蓋骨骨折に対する金属を用いないstrong suture法骨接合術の有用性
-―tension band wiring法との比較―
Comparison of clinical outcome between non-metallic strong suture technique and tension band wiring for patellar fractures
羽田 晋之介
1
,
熊谷 圭一郎
1
,
富田 善雅
1
,
倉田 憲一
2
,
金子 和夫
3
Shinnosuke HADA
1
,
Kenichi KURATA
2
,
Kazuo KANEKO
3
1東京労災病院,整形外科
2多摩南部地域病院,整形外科
3順天堂大学医学部,整形外科学講座
キーワード:
Patella
,
FiberWire®
,
Fracture
Keyword:
Patella
,
FiberWire®
,
Fracture
pp.1029-1035
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001820
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:膝蓋骨骨折に対する骨接合術はKirschner鋼線(K-wire)や軟鋼線などの金属を用いたtension band wiring(TBW)法が一般的だが,金属による不具合が散見され,多くの症例で抜釘手術が必要となる。近年,破断強度の強いFiberWire®(FW)などを用い,金属を使用しないstrong suture(SS)法の良好な成績が報告されている。本研究では,膝蓋骨骨折に対して行ったSS法11例とTBW法16例それぞれの臨床成績を後ろ向きに比較しSS法の有用性を検証した。正座可能症例は,SS法で6例,TBW法で3例,皮膚刺激症状は,TBW法で13例に認めたが,SS法では認めなかった。抜釘・抜糸手術はSS法では要しなかったが,TBW法では13例に行われた。以上の検討項目においてSS法が有意に優れた結果となり,TBW法が優れていた項目は認めなかった。膝蓋骨骨折に対するSS法は有用であると考えられた。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.