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特集 整形外科同種移植の現状と課題
同種半月板移植術の現状と課題
Present status and problems of the meniscal allograft transplantation
内尾 祐司
1
,
多久和 紘志
1
,
桑田 卓
1
,
熊橋 伸之
1
Yuji UCHIO
1
1島根大学医学部,整形外科
キーワード:
Allograft transplantation
,
Meniscus
,
Japan
Keyword:
Allograft transplantation
,
Meniscus
,
Japan
pp.1579-1587
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000699
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要旨:同種半月板移植術は最初の臨床報告から4半世紀以上経つものの,本邦ではその報告はほとんどない。半月板全・亜全切除は大腿脛骨関節において接触面の減少とともに過大なメカニカルストレスを生じ軟骨を変性させ,変形性関節症(OA)を招来させる危険性をはらんでいる。疼痛やクリックなどの症状を有する半月板切除術後の膝関節に対して有効な人工半月板や自家移植材料は未だないなか,同種半月板移植術は若年成人の半月板切除術後膝関節に対してメカニカルストレスを低減させ,OAの進行を防ぐ効果が期待される方法である。本邦において臓器移植法が成立して30年以上経つ今,生物学的膝関節再建の観点から本法の有効性と課題についての研究と議論を深めるべきである。
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