Japanese
English
特集 半月板—Save the Meniscus
Ⅶ.保存療法とリハビリテーション
半月板切除術・縫合術後のリハビリテーション治療
Rehabilitation following meniscal resection and repair
津田 英一
1
,
三浦 和知
1
,
木村 由佳
2
,
佐々木 英嗣
2
Eiichi TSUDA
1
,
Yuka KIMURA
2
1弘前大学大学院医学研究科,リハビリテーション医学講座
2同上,整形外科学講座
キーワード:
Meniscus
,
Rehabilitation
,
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Keyword:
Meniscus
,
Rehabilitation
,
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pp.721-731
発行日 2020年4月30日
Published Date 2020/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001294
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要旨:半月板は自然治癒能に乏しいため有症状例は手術治療の適応となるが,修復術後も生物学的治癒が進み十分な力学特性を回復するには長期間を要する。リハビリテーション治療では縫合部の初期固定性や治癒過程に影響する因子に考慮し,過度に加速的とならないよう計画を立てる。全体をいくつかのフェーズに分け各フェーズに到達目標を設定し,その達成を確認してから次のフェーズに進み段階的に運動強度を上げていく。しかしながらリハビリテーション治療が術後成績に及ぼす影響については,可動域訓練や荷重の開始時期に関する限られたエビデンスしか現時点ではない。修復術後のスポーツ復帰に関しては高い復帰率が報告されているが,必ずしも正常半月板が有する力学特性や機能を再獲得したことを意味するものではない。いくつかのスポーツ復帰基準が提唱されており,客観的な判断のもと復帰の適否が決定されるべきである。復帰後はより過酷な力学環境にさらされるため,スポーツ継続中は注意深い経過観察を続けていくべきである。
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