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特集 半月板—Save the Meniscus
Ⅱ.損傷半月板の診断と治療の現状
膝靱帯損傷に合併する半月板損傷の病態
Pathology of meniscal injuries associated with ligament injuries
大坪 英則
1
,
鈴木 智之
2
,
神谷 智昭
2
,
久保田 ちひろ
2
,
塩泡 孝介
2
,
山下 敏彦
2
Hidenori OTSUBO
1
,
Tomoyuki SUZUKI
2
1札幌スポーツクリニック
2札幌医科大学医学部,整形外科
キーワード:
Anterior cruciate ligament(ACL)
,
Meniscus
,
Meniscal injury
Keyword:
Anterior cruciate ligament(ACL)
,
Meniscus
,
Meniscal injury
pp.571-576
発行日 2020年4月30日
Published Date 2020/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001274
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要旨:膝靱帯損傷に伴う半月板損傷は,単独の半月板損傷とはその病態が異なる。特に膝前十字靱帯(ACL)損傷に,半月板の損傷を合併する頻度が高いが,その発生には2つの病態があり,新鮮ACL損傷に合併する半月板損傷と,陳旧性ACL不全に合併する半月板損傷がある。急性期には外側半月板後節の損傷や後根部断裂が多いが,特に年長者で受傷後期間が長くなると,内側半月板損傷が多くなる。損傷形態は内側半月板と外側半月板ともに縦断裂が多いのが特徴であるが,陳旧性ACL不全膝における内側半月板では変性を伴う水平断裂が増える。半月板機能不全は関節軟骨障害を引き起こし,膝関節症を発症するので,半月板の治療は臨床上非常に重要である。膝靱帯損傷の治療戦略を立てる上でも半月板損傷の病態を理解して正確な診断や治療に役立てることが重要である。
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