Japanese
English
特集 半月板—Save the Meniscus
Ⅲ.内側半月板の治療
半月板縫合術
-—inside-out法—
Meniscal repair ; inside-out technique
前 達雄
1
,
中田 研
2
Tatsuo MAE
1
,
Ken NAKATA
2
1大阪大学大学院医学系研究科,運動器スポーツバイオメカニクス学
2同上,健康スポーツ科学
キーワード:
Meniscus
,
Inside-out
,
Repair
Keyword:
Meniscus
,
Inside-out
,
Repair
pp.577-582
発行日 2020年4月30日
Published Date 2020/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001275
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要旨:最近,半月板の機能温存の重要性が再認識され,半月板縫合術の技術向上や縫合法の工夫により,縫合の適応が広がっている。従来は血行野の滑膜近傍縦断裂が縫合術の良い適応であったが,血液から採取したfibrin clotの損傷部への挿入や,microfracture awlを用いた骨穿孔による骨髄血の関節内誘導により,水平断裂や横断裂などの無血行野断裂にも半月板縫合術が行われるようになっている。Inside-out法は膝前方より針を刺入するため,半月板の中節から後節に対する縫合には特に適しているが,前節の縫合用に開発された器機を用いることで,半月板全周に対してアプローチ可能である。一方で,半月板を関節包の外側に縫合する手技であるため,膝窩筋腱裂孔や後角近傍の縫合は非生理的な修復となるため,別の縫合方法を考慮する場合もある。Inside-out法での半月板縫合術における最も多い合併症は神経損傷であるため,膝周囲の解剖を熟知し,神経の切断,穿刺,縫合,牽引および圧迫などに気をつける必要がある。
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