半月板の生化学

Biochemistry of meniscus

要旨：半月板の主要な基質成分であるコラーゲンやプロテオグリカンは，細胞外に分泌された後に，生体の要求に応じて翻訳後修飾である架橋形成や終末糖化産物（AGEs）が誘導される。こうした基質成分の変化は，加齢に伴う酸化ストレスの増大やメカニカルストレスに影響を受けている。老化とともに，半月板の主要な構成成分であるコラーゲンやプロテオグリカンには老化産物であるAGEsが増加し，組織を硬く脆弱にするのと同時に，細胞に対して炎症を惹起し，基質分解酵素を誘導する。