連載 誌上ディベート TAPP法におけるヘルニア門の処理
第2回:ロボット支援鼠径部ヘルニア修復術
松原 猛人
1
,
早川 俊輔
2
1聖路加国際病院消化器・一般外科
2名古屋市立大学大学院医学研究科消化器外科学
pp.1407-1407
発行日 2024年7月15日
Published Date 2024/7/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003998
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ロボット支援鼠径部ヘルニア修復術において,最適な腹膜切開法は高位切開である。この方法は,滑脱型ヘルニアや癒着を伴う高難度の症例にも適応できる。高位切開の利点としては,環状切開に比べて腹膜の垂れ下がりがなく,メッシュの展開・固定が容易であり,腹側腹膜が腹壁に固定されるため腹膜縫合が容易であることが挙げられる。しかし,高位切開には特有の臨床解剖と手術技術が必要であるため,指導者の指導下で習得することが望ましい。また,指導者が不在な施設では,初学者が取り組みやすい内鼠径ヘルニア症例から始めることが推奨される。
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