連載 誌上ディベート TAPP法におけるヘルニア門の処理
第2回:ロボット支援鼠径部ヘルニア修復術 1.腹膜高位切開の立場から
松原 猛人
1
,
嶋田 元
1
,
光岡 浩一郎
1
,
三本 松毬子
1
,
柵瀨 信太郎
1
,
海道 利実
1
1聖路加国際病院消化器・一般外科
キーワード:
ロボット支援
,
鼠径ヘルニア
,
高位切開
Keyword:
ロボット支援
,
鼠径ヘルニア
,
高位切開
pp.1408-1413
発行日 2024年7月15日
Published Date 2024/7/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003999
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米国では,2015年から2019年までの間に,一般外科領域でのロボット支援手術は14万件から42万1,000件に増加した1)。この増加は,とくに胆囊摘出術および鼠径ヘルニア修復術,腹壁(瘢痕)ヘルニア修復術において顕著である。ロボット支援鼠径部ヘルニア修復術の臨床的利益はまだ明確にされていないが,いくつかのメタ解析によると,腹腔鏡手術に比べてヘルニア再発率が低く,オピオイドの使用量が少ない,入院期間が短い,などの優れた成績が報告されている2-3)。欧米やアジアの先進的な国ではすでにロボット支援手術が保険診療として提供され,レジデントの教育プログラムに組み込まれている。わが国においても保険収載が期待される。
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