最新のヘルニア手術-アプローチから修復まで
鼠径部ヘルニア 鼠径ヘルニア 腹腔鏡下修復
江口 徹
1
1原三信病院 外科
キーワード:
局所解剖学
,
外科用メッシュ
,
血腫
,
再発
,
術中合併症
,
術後痛
,
鼠径ヘルニア
,
腹腔鏡法
,
漿液腫
,
ヘルニア縫合術
Keyword:
Anatomy, Regional
,
Hematoma
,
Hernia, Inguinal
,
Intraoperative Complications
,
Pain, Postoperative
,
Laparoscopy
,
Surgical Mesh
,
Recurrence
,
Seroma
,
Herniorrhaphy
pp.598-608
発行日 2012年6月1日
Published Date 2012/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012281376
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本稿では、腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術を行うにあたって熟知しておくべき鼠径床の解剖や膜構造をまず記述した。本法にはアプローチ法の異なるtransabdominal preperitoneal approach(TAPP)法とtotally extraperitoneal approach(TEP)法の二つがあるので、各々の標準的な手術手技・手順を解説するとともに、再発と合併症の予防対策や今後の展望についても述べた。腹腔鏡下修復術は腹膜前腔の剥離を十分に行うことで併存病変の見落としを防ぎ、適切なメッシュを正しい層に展開・固定することで、再発や合併症のない治療となり、この術式が本来もっている最小侵襲手術というメリットを最大限発揮できる。
©Nankodo Co., Ltd., 2012