Japanese
English
症例
ドキシサイクリン内服が有効であった穿孔性皮膚症の1例
Perforating dermatosis successfully treated with oral doxycycline
北 佳奈子
1
,
黒川 一郎
1
Kanako KITA
1
,
Ichiro KUROKAWA
1
1明和病院,皮膚科(主任:黒川一郎部長)
キーワード:
穿孔性皮膚症
,
ドキシサイクリン
Keyword:
穿孔性皮膚症
,
ドキシサイクリン
pp.344-346
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000005039
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71歳,女性。3年前より両下腿に瘙痒を伴う皮疹が出現し,近医でステロイド外用にて加療するも症状が増悪したため,当院を紹介受診した。薬剤内服歴,家族歴はなく,既往歴にSjögren症候群があった。初診時,両下腿に痂皮を伴う角化性丘疹,紫斑,褐色の色素沈着が多発散在していた。丘疹部の病理組織所見で経表皮性排泄像,表皮内に膠原線維が取り込まれる所見が得られ,穿孔性皮膚症と診断した。ドキシサイクリン内服とベタメタゾン吉草酸エステル外用にて丘疹,結節は縮小し,瘙痒も改善した。現在まで穿孔性皮膚症の確立された治療法はないが,ドキシサイクリン内服は治療法の選択肢のひとつとして考えられた。

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