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増刊号特集 最近のトピックス2022 Clinical Dermatology 2022
5.皮膚科医のための臨床トピックス
穿孔性皮膚症の診断の手引き
Clinical practice guide for the treatment of perforating dermatosis
川上 民裕
1
Tamihiro KAWAKAMI
1
1東北医科薬科大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Tohoku Medical and Pharmaceutical University, Sendai, Japan
キーワード:
穿孔性皮膚症
,
蛇行性穿孔性弾性線維症
,
穿孔性毛包炎
,
後天性反応性穿孔性膠原線維症
,
キルレ病
Keyword:
穿孔性皮膚症
,
蛇行性穿孔性弾性線維症
,
穿孔性毛包炎
,
後天性反応性穿孔性膠原線維症
,
キルレ病
pp.189-192
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206690
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summary
蛇行性穿孔性弾性線維症,穿孔性毛包炎,後天性反応性穿孔性膠原線維症,キルレ病は,穿孔性皮膚症として総称される.日本皮膚科学会 穿孔性皮膚症のガイドラインが完成したので概説する.エビデンスレベルの高い臨床試験や学術論文が少ないことを補うために,同意度という指標を採用した.診断基準は,重要な共通項である病理組織所見の経表皮排出像を中心に,排出される経路と物質の内容で分類した.表皮から膠原線維が排出される,が後天性反応性穿孔性膠原線維症,弾性線維が排出される,が蛇行性穿孔性弾性線維症,角質が排出される,がキルレ病,毛包から膠原線維が排出される,が穿孔性毛包炎である.重症度分類は,EASIスコアの浮腫/丘疹スコアと掻破痕スコア,そして瘙痒のnumerical rating scaleを盛り込んだ.Clinical Questionでは,後天性反応性穿孔性膠原線維症の,合併疾患として糖尿病と慢性腎疾患を考慮することを推奨する,が同意度4.72で,唯一の推奨度Bであった.
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