Japanese
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特集 細菌感染症
ドキシサイクリンが効果のあった顔面皮膚リンパ管型ノカルジア症の1例
Lymphocutaneous nocardiosis of the face effectively treated with doxycycline hydrochloride
菱沼 千尋
1
,
石田 彩乃
1
,
廣門 未知子
1
Chihiro HISHINUMA
1
,
Ayano ISHIDA
1
,
Michiko HIROKADO
1
1横浜南共済病院,皮膚科(主任:廣門未知子部長)
キーワード:
皮膚ノカルジア症
,
顔面
,
皮膚リンパ管型
,
ドキシサイクリン
,
外傷
Keyword:
皮膚ノカルジア症
,
顔面
,
皮膚リンパ管型
,
ドキシサイクリン
,
外傷
pp.1466-1469
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004795
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81歳,男性。公園の舗装された道路で転倒し顔面を受傷した後,同部位に排膿を伴う紅色腫瘤が出現した。膿培養検査の質量分析法でNocardia属を同定した。スルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤内服で治療を開始し改善傾向だったが薬疹,肝障害が出現し中止した。ミノサイクリン内服に変更したがめまいが改善せず中止した。ドキシサイクリン内服に変更し3カ月後に瘢痕治癒に至った。われわれが調べ得た限りではドキシサイクリンを内服して治癒に至った症例はまれである。何かしらの理由で第一選択の抗菌薬が使用不可能な場合,ドキシサイクリンが治療選択肢になりうると考えられた。
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