Japanese
English
症例
Narrow Band UVB療法とドキシサイクリンが奏効した汎発性環状肉芽腫の1例
Granuloma annulare treated with narrowband UVB therapy and doxycycline
田中 美菜穂
1
,
山下 優雅
1
,
作田 隆義
1
,
鈴木 友博
1
,
田中 諒
1
,
木花 いづみ
1
,
栗原 佑一
1
Minaho TANAKA
1
,
Yuga YAMASHITA
1
,
Takayoshi SAKUDA
1
,
Tomohiro SUZUKI
1
,
Ryo TANAKA
1
,
Izumi KONOHANA
1
,
Yuichi KURIHARA
1
1平塚市民病院,皮膚科(主任:栗原佑一部長)
キーワード:
汎発性環状肉芽腫
,
ドキシサイクリン
,
narrow band UVB療法
,
テトラサイクリン
Keyword:
汎発性環状肉芽腫
,
ドキシサイクリン
,
narrow band UVB療法
,
テトラサイクリン
pp.459-462
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000005078
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64歳,男性。初診時,顔面や頸部,手背などの露光部に小豆大までの瘙痒を伴い浸潤を触れる紅色丘疹を認め,遮光とステロイド外用を行うも非露光部にも皮疹が拡大した。病理学的所見でpalisading granulomaの形成を認め,汎発性環状肉芽腫と診断した。ドキシサイクリン100mg/日内服とnarrow band UVB療法(週1回,最大1,000mJ/cm2)を併用し,約2カ月で改善傾向を示したため,約8カ月後に中止した。その後再燃し,ドキシサイクリン内服のみ再開したところ,約3カ月で軽快した。国内外でテトラサイクリン系抗菌薬を使用した症例が5例報告されており,いずれも2~3カ月で症状の改善を認めた。既存治療に抵抗性の汎発性環状肉芽腫に対して,ドキシサイクリンは治療選択肢のひとつになり得ると考えた。

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