Japanese
English
症例
ラムシルマブ投与中に生じた複数の血管腫
Cutaneous vascular lesions arising during the anticancer therapy with ramucirumab
加藤 優佳
1
,
矢口 望
1
,
福薗 真生
1
,
アマデアル 亜琵
1
,
斎藤 小弓
1
,
狩野 俊幸
1
Yuka KATO
1
,
Nozomi YAGUCHI
1
,
Maki FUKUZONO
1
,
Abi AMADEARU
1
,
Koyumi SAITO
1
,
Toshiyuki KANO
1
1茨城県立中央病院,皮膚科(主任:狩野俊幸元部長)
キーワード:
ラムシルマブ
,
血管腫
,
血管内皮細胞増殖因子受容体阻害薬
Keyword:
ラムシルマブ
,
血管腫
,
血管内皮細胞増殖因子受容体阻害薬
pp.1711-1714
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004871
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
62歳,男性。進行胃癌に対しラムシルマブ投与開始2週後に右側頭部,さらに2週後には後頭部に,有茎性紅色結節が出現した。両結節を切除した3カ月後には左側頭部に易出血性の淡紅色結節が出現し切除した。いずれも病理学的に血管腫であった。ラムシルマブ投与開始11カ月後に脳出血のため死亡するまで同薬の投与を継続されたが,皮膚病変の新生や局所再発はなかった。ラムシルマブは血管内皮細胞増殖因子受容体-2阻害薬であり腫瘍血管新生を抑制する。皮膚をはじめさまざまな臓器に血管腫を生じるが,その機序は明確になっていない。ラムシルマブ投与中に皮膚の血管腫を生じた症例では,全身性の出血についても慎重に経過観察する必要がある。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.