Japanese
English
症例
ステロイド治療によって生じた後天性反応性穿孔性膠原線維症の1例
Acquired reactive perforating collagenosis due to corticosteroid therapy
矢口 望
1
,
斎藤 小弓
1
,
秋山 稜介
2
,
市毛 博之
2
,
狩野 俊幸
1
Nozomi YAGUCHI
1
,
Koyumi SAITO
1
,
Toshiyuki KANO
2
,
Ryosuke AKIYAMA
2
,
Hiroyuki ICHIGE
1
1茨城県立中央病院,皮膚科(主任:狩野俊幸部長)
2同,総合診療科
キーワード:
穿孔性皮膚症
,
後天性反応性穿孔性膠原線維症
,
ステロイド糖尿病
Keyword:
穿孔性皮膚症
,
後天性反応性穿孔性膠原線維症
,
ステロイド糖尿病
pp.1821-1824
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003581
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66歳,女性。橋本脳症に対してステロイドパルス療法を施行後,プレドニゾロンを50mg/日より内服開始,漸減された。ステロイド治療開始から2カ月後,ステロイド糖尿病を発症し,同時期から全身に強い瘙痒を伴い中央臍窩を有する角化性丘疹が出現した。病理組織学的に膠原線維の経表皮排出像がみられ,後天性反応性穿孔性膠原線維症と診断した。経口血糖降下薬の開始およびプレドニゾロンの漸減により,血糖値およびHbA1cが低下した。血糖コントロールが良好になったとともに,皮疹は徐々に消退した。皮膚科領域においてステロイド治療を施行する機会は多く,治療中に新たな皮疹を生じた際は,本疾患も鑑別にあげる必要があると考える。
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