Japanese
English
症例
ラムシルマブ投与中に生じた毛細血管拡張性肉芽腫の2例
Two Cases of Pyogenic Granuloma Under Treatment with Ramucirumab
小西 里沙
1
,
新島 靖子
1
,
石月 翔一郎
1
,
渡辺 玲
1
,
藤澤 康弘
1
,
藤本 学
1
Risa KONISHI
1
,
Yasuko NIIJIMA
1
,
Syoichiro ISIZUKI
1
,
Rei WATANABE
1
,
Yasuhiro FUJISAWA
1
,
Manabu FUJIMOTO
1
1筑波大学附属病院,皮膚科(主任:藤本 学教授)
キーワード:
ラムシルマブ
,
毛細血管拡張性肉芽腫
,
VEGF
,
VEGFR-2
Keyword:
ラムシルマブ
,
毛細血管拡張性肉芽腫
,
VEGF
,
VEGFR-2
pp.211-215
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001806
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症例1:70歳,男性。進行胃癌に対しラムシルマブ投与開始12週後より左頰部に6×5mm大の有茎性暗赤色小結節が出現した。症例2:81歳,男性。進行胃癌に対しラムシルマブ投与開始8週後より左頰部に9×8mm大の広基性暗赤色結節が出現した。同部位切除3週後に肛門左側に同様の結節が出現した。症例1,2とも病理組織学的に毛細血管拡張性肉芽腫と診断した。ラムシルマブは本来,血管内皮細胞増殖因子の血管内皮細胞増殖因子受容体への結合を阻害することで受容体の活性化を阻害し,腫瘍血管新生を阻害するが,本剤の投与中に血管腫が生じた報告がみられる。血管内皮細胞増殖因子の増加や受容体の活性化,受容体自体の変異が関与していると推測されている。
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