Japanese
English
症例
下腿と臀部に生じた多発性の結節性脂肪織壊死の1例
Multiple nodular-cystic fat necrosis on the lower legs and the hip
矢口 望
1
,
斎藤 小弓
1
,
狩野 俊幸
1
Nozomi YAGUCHI
1
,
Koyumi SAITO
1
,
Toshiyuki KANO
1
1茨城県立中央病院,皮膚科(主任:狩野俊幸部長)
キーワード:
結節性脂肪織壊死
,
全身性エリテマトーデス
,
ステロイド内服
,
多発性
Keyword:
結節性脂肪織壊死
,
全身性エリテマトーデス
,
ステロイド内服
,
多発性
pp.383-386
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003827
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47歳,女性。全身性エリテマトーデスに対し小児期から長期間ステロイド内服中であった。初診数年前より下腿と臀部に5~10mm大で可動性のある骨様硬の皮下結節を多数自覚していた。疼痛を生じ,切除した。病理組織像はいずれも線維性被膜に覆われた脂肪壊死であった。下腿の病変では脂肪細胞の核が消失し蜂巣様構造を呈しており,結節性脂肪織壊死の中期病変に相当した。臀部の病変では,脂肪細胞の形態はほぼ認められず石灰化を伴っており,同症の晩期病変に相当した。発症誘因として,慢性的な外的刺激,全身性エリテマトーデスに由来する脂肪変性,ステロイド長期内服の影響などが考えられた。
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